01.中日米韓の競争し合う韓国投資市場

 韓国ゲーム会社NEXONは最近on sale、中国のIT大手Tencent、韓国のIT大手Kakao、及び他の投資ファンドMBK Partners、Bain Capitalなど数社は積極に競争し合っています。Tencentからの買収金額は133億USDまで上がったという事です。韓国企業は資本に対しどれだけ魅力があるか一角見えると思います。

 

韓国大手:coupang

 

 昨年から韓国投資について質問される事も多くなっていて、隣国であるが、意外と状況を全然把握していない事にびっくりしたので、まず今回は新興大企業について簡単にお伝えします。

 

 2年前のデータによると、アジアエリアのユニコーン企業の中、韓国企業は中国の次で、長い期間で2位を維持していました。2017年以来、インド企業はどんどん大金の資本を吸い込んでいたからか、現在ユニコーン企業の数でいうと、インドは20社に対し、韓国はわずか7社です。

その7社は下記のようです。

韓国ユニコーン企業

韓国ユニコーン企業7社

 CrunchBase、CB Insightsなどの情報を合わせて韓国のユニコーン企業について整理をしてみました。

 上記7社合計価値は251億USDだと予測されていて、平均でいうと、35.86億USD/社です。この数字はインドの平均26.5億USD/社より高いが、中国の平均45億USD/社よりは低い状況です。

 

 

早速7社のサービスを知っておきましょう。

1、Coupang:

 2010年、創業者Bom Kimはハーバードビジネススクールから退学し、韓国に戻って設立された会社です。最初はGrouponに似たようなサービスであり、そのあとは徐々にモデルを調整しながら、物流、モバイル対応などの面も力を入れた結果、2018年営業利益は50億ドルを超えました。累計融資額34億ドル超で、その中softbankで2回リードインベスターとして投資を行い、合計投資額30億ドルくらいです。

 

2、Bluehole:

 「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS」という大人気のゲームを開発した会社です。2007年設立です。早期の投資は主に韓国国内の投資ファンドだったが、後期のtencentの2回投資によって企業価値は快速に上がったと思われます。

 

噂によると、Tencentは元々買収しようとしていたが、断られたので、仕方なく、他のVCから株を購入した方法を採用したらしいです。

 

3、Yello Mobile:

2012年設立され、主にモバイル広告マーケティング業務を行う会社で、この中で一番早いスピードでユニコーン企業になった会社でもあります。

会社は設立から予想価値10億ドルまでは2.28年間しかかからなかったです。一つ大事な理由としては、Yello MobileはM&Aなどを短期間でたくさん行なっていました。(70+企業を買収した)

 

4、Woowa Brothers:

2011年に設立され、韓国最大のレストランデリバー会社で、累計融資額5億ドルを超えています。

 

5、L&P Cosmetics

2009年設立され、美容用品系会社です。グループ企業の中に、Mediheal、T.P.O、Mediental、Labocareなどがあります。

2018 年 10月にCredit Suisseから3,530万ドルを調達できて、ユニコーン企業になったのです。

 

6、Big Hit Entertainment:

2005年、音楽プロヂューサーHitman Bangにより設立されました。主な株主は韓国ゲーム大手Netmarble などです。

 

7、Viva Republica/Toss:

2012年設立されたフィンテック企業です。P2P小口ローンサービスから、ペイメント、クレジット、ローン、保険、投資などをカバーする総合的な金融会社まで発展できました。

 

次に、後ろの投資機関を一緒に見てみましょう。

 

1、中国資本は半分を占めている

 7社のうち4社は中国からの資本を持っています。ただ、VCが多く、投資も分散されるので、各社への影響はインドやインドネシアなどのユニコーンへの影響より全然小さいです。

 実は、tencentはblueholeへの投資、朗姿股份はL&P Cosmeticsへの投資、どちらも順調とは言えなかったです。どちらも早期投資者の株を購入する形でできました。韓国のユニコーン企業は中国資本にあまりドキドキしないようです。。

 

2、米国VCのメリットが大きい

 7社のうち6社は米国資本を受けています。且つ、シェアの比率は割と高く(リードインベスターは殆ど)、各VCは単独で1社を投資しているので、発言権や決断への影響は大きいです。

 米国VCの中実績が一番良いのはALtos Venturesでしょう。7社の中の3社を投資していました。(Coupang、Woowa Brothers、Viva Republica/Toss)

 

3、日本のsoftbankは中国VCと同様、韓国ユニコーンへの投資は簡単ではない

 Softbankは米国を始め、中国、インドでの投資は韓国よりまだ容易と言えるかもしれません。softbankは上記7社の中の2社:Coupang、Yello Mobileを投資したが、どちらも高額でした。Coupangだけでも30億ドルを使いました。

 

4、韓国ローカルVCの投資は早期系が多い

 例えば、blueholeを早期で投資できたStonebridge Capital、IMM Investment、Premier Partners など韓国ローカルVCは、この案件だけでtencentから結構キャッシュのリターンをもらえました。

 

 

 全体的に韓国のVC投資市場では、韓国、米国、日本、中国の四カ国で競争し合っています。韓国の市場自体は中国やインドより大きくないが、ゲーム、エンターテインメントなど業界によって全世界で競争力が強い企業もあると認めないといけません。

 そうなると、日本や中国はどのタイミングで、どういった形で(より良い方法)で韓国企業を投資すればベストなのかを深く考える必要があると思います。